ご挨拶


 令和四年十月三十日、親鸞聖人ご生誕850年、立教開宗800年慶讃法要、並びに善徳寺第3世住職継職奉告法要を無事終えることができました。

 思えば、前住職が脳神経の病でお浄土に参りましてから、2年余りになります。その間コロナ禍もあり、なかなか法要の実施に踏み切れないでおりましたが、門信徒の皆様に背中を押していただき、今日の日を迎えることができました。

 総代をはじめ役員の皆様には、立案から実施まで、大変なお力添えを頂き、心より感謝いたしております。
又、法要を勤修するにあたりましては、門信徒の皆様にご進納いただいた尊いご懇志によって、本堂内陣の修理や、絨毯の張替費用、法要経費などを支出できましたこと、厚く御礼申し上げます。

 宇品という土地は、広島港築港の際に埋め立てられてできた新開地で、お寺はありませんでした。そこに、宇品真宗説教所を作ろうということになり、河内町宇山から来たのが善徳寺初代住職(私の祖父、友國善量)の母の叔父、友國順信でした。

 また、今内陣の正面におられる如来さまは、もともと温品の百姓家におられたのですが、ある晩夢枕に立たれて「宇品に行きたい」といわれたそうなのです。それ以来、宇品真宗説教所におられましたが、昭和12年に善徳寺初代住職友國善量が善徳寺を設立するにあたり、宇品真宗説教所の材木と一緒に、今の中山接骨院がある場所に来られました。その後、二代目住職友國義信が、現在の場所に新本堂を建立・移転し、真宗のみ教えを宇品の土地に伝えるという、如来さまのお手伝いをしてまいりました。

 世の中は移り変わっていきますが、親鸞聖人が、「ただ念仏のみぞ、まことにておはします」と言われた、変わらない真実の法というものを伝えるべく、これからも努力してまいりますので、ご一緒にお念仏と善徳寺の護持を、どうぞよろしくお願いいたします。

合掌